宅地建物取引業施行令等の一部改正(電子契約関連)
2022年4月22日に「宅地建物取引業法施行令及び高齢者の居住の安定確保に関する法律施行令の一部を改正する政令」等が閣議決定されました(施行日は2022年5月18日)。
主な改正点は以下の通りです。
宅建士の押印不要
従来、重要事項説明書や売買契約書、賃貸借契約書に宅地建物取引士の記名押印が必要でしたが、押印が不要になりました(記名は必要)。
書類の電子化
以下の書類について、相手方の承諾があれば電子ファイルでの交付が認められるようになりました。
- 媒介契約書
- レインズの登録証明書
- 重要事項説明書
- 売買契約書や賃貸借契約書
書類が電子化されることにより契約書に貼付する印紙代が不要になります。
不動産取引電子契約の流れ
重要事項説明書や売買契約書を電子ファイルに変換
従来、紙で印刷して交付していたものをPDFファイル等で保存します
Zoom等でIT重説を行う
IT重説の要件
- 事前に相手方の承諾を得て、承諾の記録を残すこと
- 承諾後であっても書面に変更が可能であることも併せて説明すること
- 重要事項説明書に電子署名を施し、電子メール等で相手方に送付しておくこと
- 相手方が書面について改変されていないことが確認できる状態とすること
契約書に電子署名する
クラウドサイン等で契約当事者の電子署名を行う
所有権移転登記の申請等で従来の必要書類と異なってくる可能性があるので、電子契約の場合の必要書類は予め司法書士(法務局)に確認が必要。