空き家をどうする?放置リスクから売却成功までを一気に解説!

1. 空き家売却を始める前に押さえるべき基礎知識
1-1. 空き家放置がもたらすリスク
空き家を放置すると、建物の老朽化や雑草・害虫の発生、犯罪リスクの増加など、近隣環境に悪影響を及ぼします。
また、特定空き家に指定されると固定資産税の優遇措置が解除され、税負担が大きくなります。
管理コストや行政指導リスクを回避するためにも、早期の対応が必要です。
1-2. 自分が売却できる人か? 名義・相続人の確認
不動産の売却は、基本的には所有者本人でなければ行えません。
相続物件の場合、登記簿上の名義が故人のままなら、相続登記が必要です。
また、相続人が複数いる場合は、全員の同意を得る必要があります。
トラブル回避のためにも事前に法的手続きを確認しましょう。
2. 売却方法の選び方ガイド
2-1. そのまま売る(中古住宅・古家付き土地)
現状のまま売る方法は手間と費用を最小限に抑えられますが、リフォームの必要度合いにより売却に苦戦する可能性があります。
簡単なリフォームで住める程度であれば早期売却できる可能性は高いですが、大規模なリフォームが必要な場合は、大幅な価格交渉が入る可能性があります。
建物の状態を把握して買主に開示する為に、建物調査をするのも有効な手段のひとつです。
また、建物の再建築可否や土地の権利(所有権・借地権)も大変重要になってきます。
2-2. リフォームして価値を高めて売る
軽微な修繕やハウスクリーニングを施すことで印象がアップし、売却価格の上昇や早期成約が見込めます。
ただし、大規模リフォームは費用対効果を精査する必要があります。
そもそも購入ニーズが低いエリアだったり、リフォームをしても売却価格があまり上昇しないこともあるので、不動産会社に事前に相談しましょう。
2-3. 解体して“更地”として売る
建物が老朽化している場合、更地にすることで売却先の幅が広がります。
更地は建築自由度が高く、分譲業者や個人にも売れやすくなりますが、固定資産税が住宅用地の軽減措置から外れ、税負担が増す点に注意が必要です。
また、更地にしても建築できなければ、売却が非常に困難になる可能性もあるので更地にする前に建築可否を確認するのは必須です。
2-4. 不動産会社に直接買取を依頼する
仲介よりも早く現金化できるのが買取の利点です。
仲介では売れるか不透明でも、買取なら確実に売却可能。
ただし、相場の7〜8割程度になるため、スピード重視か価格重視かで判断しましょう。
2-5. 個人間売買・マッチングサイトの選択肢
最近は空き家マッチングサイトやSNSを活用した売却事例も増えています。
また、行政の運営する空き家バンクというものもあります。
手数料を抑えられる一方で、契約や調査を自力で行う必要があるため、リスクを伴いますので、司法書士や宅建士のサポートが不可欠です。
3. 売却の準備(家具家電や残置物の処分)
大型家具・家電は事前に処分を検討するか、買主と相談のうえ譲渡する方法もあります。
新しい家電や高級家具ならリサイクルショップなどに売却できる場合もありますが、ほとんどの場合は処分が必要です。
家具や家電が何もなくて、埃やカビなどもない綺麗に清掃された状態の方が、内見時の第一印象が良く成約に直結します。
4. 費用と税金を最小に抑える方法
4-1. 解体費用相場と補助金・助成金の活用
床面積によりますが、木造住宅で100万〜200万円が相場です。
重機やトラックが入れない現場だとさらに価格は上昇します。
自治体によっては老朽建築物解体補助金や空き家対策費補助が出るケースもあるため、自治体に確認しましょう。
4-2. 仲介手数料や登記費用などの計算方法
仲介手数料は「(売却価格×3%+6万円)+消費税」が原則ですが、令和6年の法改正により、売買価格が800万円以下の場合、仲介手数料の上限が30万円(消費税別)になりました(詳細は以下の記事参照)。
登記にかかる費用(所有権移転や抵当権抹消)は、数万円〜10数万円程度が目安です。
路線価の高いエリアなどは登録免許税が高くなる為、もう少し費用がかかることもあります。
4-3. 譲渡所得税の仕組みと控除制度
不動産売却益には譲渡所得税が課税されますが、「居住用財産3000万円控除」や「相続空き家特例(被相続人居住用家屋の譲渡特例)」などの控除が適用される場合があります。
相続空き家の3000万円控除は、被相続人の死亡日から3年以内に売却契約を結ぶ必要があります。
他にも適用要件がありますので、税理士への相談も検討しましょう。
5. ケース別対応策
5-1. 売却が長期化したとき
売却期間が延びると維持費や税金の負担が増します。
売却方法の変更や価格調整、ホームステージング、賃貸への切り替えなど柔軟な対策が求められます。
5-2. 借地権付き空き家
地主に借地権譲渡、または借地人に底地売却を行うケースがあります。
借地権付きで売却する場合は、借地権設定契約書は必要です。
地代や更新料、譲渡承諾料などの契約条件を確認しましょう。
5-3. 共有者間で売却意思が分かれている場合
共有者間で売却の意思が分かれている場合、まずは話し合い(遺産分割協議や持分買取)による合意形成が基本です。
それが難しい場合は、家庭裁判所による調停や、不動産を売却して代金を分ける「換価分割」を検討します。
また、他の共有者の持分を第三者に売却する(持分売却)や、不動産業者による買取などで解決した事例もあります。
感情面の配慮と専門家への相談がカギになります。


